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職場モチベーションラボ
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メンタル不全による休職者が全然減らない理由

 メンタル不全に陥っている人が増加中の昨今、上司は仕事の与え方に悩み、同僚は付き合い方に悩み、夫婦は自分を責め続けていたりと、周囲を巻き込み悩みが尽きる事はありません。 ”ウツ”が社会問題化してから10年以上経つのに、問題解決に向かうどころか、むしろ深刻化しています。
 メンタルヘルス対策には、個人へのアプローチと環境からのアプローチがあります。とりわけ後者が効果的で、生産性への影響も大きいのですが、 環境からのアプローチは手間も時間もかかるので、国などが強制的に進めない限り企業独自で行うのは現実的に難しい状況となってます。
 ヨーロッパではメンタルヘルス対策に真剣に取り組んでいて、PDCAで回し常に改善して対策を行っていますが、日本では企業が実施しているメンタルヘルス対策の主流は「相談窓口」の設置と「管理職研修」で、実効性に乏しい施策ばかりが横行している現状です。 歴史的にはリーマンショック前後で大きく変化が発生し、リーマンショック前では、予防対策にお金をかける流れがあったのですが、リーマンショック後は復職プログラム、訴訟対策と、メンタル不全の「事後」対応に必死な状況となってしまいました。

 いまだに「メンタル不全=甘え」、「メンタル不全=ダメな人」という価値観から抜け出せないトップは多く、一般社員の中でも「個」の問題として捉える人は少なくない状況なので、抜本的な問題解決へは遠い道のりだと思います。

メンタル不全は個人の問題ではなく、環境の問題です。
職場環境を見直さない限り、メンタル不全の問題解決には向かわず、ウツは量産されていくばかりです。
皆さまの職場はどうですか?

出典:河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学 妻が苦しむ「夫のウツ」を量産する日本企業(日経ビジネスONLINE)

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