Willysmの導入先で、実際に活用されている利用者様の声をお届けします。これまで何回か紹介させていただきましたが、今回もWillysmの活用を社内表彰制度の対象に取り入れている社会福祉法人三浦市社会福祉協議会様に登場していただきます。
神奈川県三浦市で市民の福祉と健康を支える事業に尽力している社会福祉法人三浦市社会福祉協議会では2016年4月にWillysmを導入し、健康経営を実践してきました。Willysmの活用を社内表彰の対象にしたのも、その取り組みの一環です。
2021年度の利用者優秀賞を受賞したのは、同協議会所属の介護ヘルパー、上原みどりさん。上原さんにWillysmをどんな気持ちで、どのように活用されてきたのかをお話しいただくとともに、同協議会の参事である成田慎一さんに表彰式の様子やWillysmの活用状況などを語っていただきました。
受賞、おめでとうございます。ご自身のこととWillysmの活用状況をお聞かせください。
高齢者のデイサービス施設に介護ヘルパーとして週3日勤務しています。Willysmは会社に導入されてまもなく、スマホで利用できるようになったので、それからずっと入力しています。
仕事終わり、毎日5時頃でしょうか。「今日一日、何かいいことあったかな」と考えながら入力しています。Willysmをするのが毎日クセになっているので、これをやらないと一日が終わらないという感じなんです(笑)。
「3グットシングス」については、最初「一日に3つもいいことなんてないでしょ」と思いながらやっていました。でも、3つはなくても1つならあるものです。それなら1つでもいいから書き込もう。途中からそう考えるようになりました。
本当に自分がうれしくなったこととか「ラッキーだな、ついているな」と思ったことがあれば書き込むけれど、1つしか思い浮かばない日は1つだけ書くし、振り返っても「今日は全然ダメだったな」という気持ちで、何も書かない日もあります。
何とか3つ書かなくてはいけない、と思うと重荷になります。だから1つでもあればラッキー!と思って気楽に向き合うことが、長続きする秘訣かもしれません。
毎日入力しているということは、仕事のない日も、ですか。
はい、仕事がない日でも入力しています。Willysmをすることで一日を振り返る習慣がついてしまったので、お休みの日でもそうしています。
生きていると楽しいことばかりではないけれど、悲しいことは振り返らないようにしています。楽しいこと、いいことを数えることが大事なんだと思います。
そして「3グットシングス」に向き合うことで、自分を発見することができました。1カ月、2カ月と入力していくうちに、「今、自分はこのことについて興味があって、こうしていることが楽しいんだなあ」と、意識していなかった自分に気が付いたのです。
一日を振り返って、何が楽しかったか、何がよかったかを書いていると、自分が生きていて、自分を前向きにしてくれているのは、こういうことなんだということが分かるようになります。もちろん、それは人それぞれで個人差があるのだけど、私はその発見をとても新鮮に感じました。
そんな発見を書き込んだり、ストレス発散に活用すれば、気持ちも穏やかに保てるようになります。Willysmにはそういう効果があるということにも気づきました。
差し支えなければ、その気づいたことを教えていただけますか。
ちょっと恥ずかしいのですけど、2つのことに気づきました。
1つは孫のことです。1歳と3歳の2人の孫かいるのですが、うれしかったことの多くは孫の話題でした。離れて暮らしているので「今日は一緒に散歩できた」といったささやかなことでも、それをとてもうれしかったなあと思いながら「3グットシングス」に書き込んでいました。それだけで自分の気持ちが豊かになるのです。
もう1つは食べることでした(笑)。私が毎週通っている大好きな店の「お弁当が美味しかった」なんていう他愛もないことなのですが、そんなことを何回も書き込んでいるということは、私はきっと好きなお店に立ち寄ったり、食べたりすることが楽しいんだなと思いました。
コロナ禍で制約はあるけれど、私が好きなことなのだから、娘や孫ともなるべく会うようにしようとか、なるべく楽しんで食べるようにしようと心がけていると、自ずと前向きになれます。
色で表す「今日の気分は?」も入力していますか。
はい。たまに赤(Not So Good)を付けることもあります。仕事がうまくいかなかったり、それで少し気がめいったりした時や悲しかったり、ちょっと腹が立った時などは「ええい!」と赤を付けます。気持ちの受け皿として赤を選んで、厄落としするみたいにマイナスの気持ちをリセットするんです。赤のボタンに嫌なことを背負ってもらうというか(笑)。
誰にも聞いてもらえないけれど、赤にしたことで話を聞いてもらえたような気持ちになります。自分は「苦しんだよ」ということを、赤を押すことで発信して、話を聞いてもらえたような気持ちになるので、すっきりできます。そして「次はこういうことに気を付けよう」とは「こうしたらいいかもしれない」と、前向きに思えるようになるんです。
黄色(Well Done)を押すのは、たいてい身体が疲れている時です。何だか疲れたなあという時、何も書かなくても黄色を押します。黄色を見れば、疲労感があった日だということが分かります。だいたい青(Excellent)の日が多いのですが、色分けもこうして自分を整えるために活用しています。
最後に、表彰されたことについて、ひと言感想をお願いします。
自分ではそんな大それたことと思っていなかったので、表彰されると聞いて、「まさか!」と思いました。「まさか、私が?」という気持ちでした。今回表彰されたのは、毎日毎日取り組んでいることがよかったのではないかなあと思います。
表彰式では「やってきてよかったな」と思いました。ちょっと認められたというのでしょうか、やはりとてもうれしかったです。これからも今までどおり活用していこうと思っています。
-上原さん、ありがとうございました。では次に、成田さんにお伺いします。
表彰式について概要をお聞かせください。
当会では市内の福祉事業所や公共団体の方などを招待して、毎年新年祝賀会を開催しており、そこで併せて表彰式典を行っていました。100人くらい集まる盛大な式典で、その席で健康経営のためのウォーキングの部門とWillysmの部門でそれぞれ1人ずつ表彰していました。健康経営に寄与した職員を表彰する取り組み自体高く評価され、参加された方たちから注目される表彰式だったのですが、ここ2年は新型コロナの影響で開催はしていません。
本来なら優秀賞を受賞した上原も大勢の人に祝福されたのでしょうが、今年は施設の中でこじんまりと表彰させていただきました。表彰制度はそれぞれのモチベーションにつながるものかもしれませんが、表彰制度があろうがなかろうが上原は、Willysmのようなツールを推奨されたら良いところを見つけて、取り組むタイプの人なんだと思います。彼女は週3日勤務の非常勤のパートさんですが、自分にきちんと向き合おうという高い意識を持っているのは素晴らしいことですよね。
表彰制度や表彰式の意義は、どんなところにあると思いますか。
私たちは、職員自身の心と身体の健康の維持がよりよい支援、質の高いケアにつながるという健康経営の理念やその方法を、三浦市に広げていきたいと考えてきました。私たちが大勢の方を招く新年会で表彰式を行うのは、この健康経営を浸透させたいという狙いがあるからなのです。
Willysmを導入して1年後から表彰制度の対象にして、毎年表彰してきました。社内啓蒙の一環としてもWillysmの利用者の拡大につながるように、とにかく途絶えないように続けています。
Willysmの入力もウォーキングなどと一緒だと思うのです。上原のように、1日を振り返ってWillysmに入力することをルーティンにしてしまえば、続くのだろうと思います。自分にとってメリットがあると分かれば必然的に習慣化されると思うので、それを職員全員に地道に伝えていくしかありません。上原のような思いをみんなが共有して、「ああ、いいものだな」と思えるようにしていきたいと考えています。
さらにWillysmに期待することはありますか。
当会には「自分なりにメンタルケアができている」とか「自分は大丈夫」と思っている職員が多いのかもしれません。とはいえ、介護福祉業界は離職率が高いといわれており、現に当会でも介護職は離職率が低くありません。
上原が当会の介護ヘルパーとして長く働いていることを思うと、Willysmを利活用することでやる気が維持されて、仕事を続けられているとも考えられます。職員が定着するためにもWillysmのようなツールは利用価値があるのではないでしょうか。
今後、介護福祉業界が離職率の低減を目指す上で、Willysmは大切なツールになっていくのではないかと思うのです。私たちの表彰制度などの取り組みも含めて、こうしたツールを使って職員の定着化につなげられたら、使ってみたいと思ってくれる同業者も増えるのではないかと期待しています。
-ご協力、ありがとうございました(Willysmスタッフ一同)
今回、受賞された上原さんから、Willysmを継続利用するためのコツを教えていただき、我々スタッフもとても参考になりました。ぜひ他のお客様にもご紹介させていただきたいと思います。 上原さん、おめでとうございました!